2007年4月の日記
プロフィールはこちら>>
ホームへ戻る>>

2007.04.27

昨日はまた久しぶりに電車に乗ったよ。
ああ、疲れた。
切符を買うだけでもおろおろするからね、ほんまに。
ウチから歩いて3分ほどの最寄り駅は住宅地のど真ん中にある。
朝ここから電車に乗る人なんて、たぶんウチの近所に住んでる人達だ。
でも、ホームにうごめく人達のひとりたりとも僕は知らない。
電車が来たので乗ろうとすると、入口の横に、
携帯電話の電源を切らないと乗ってはいけないという意味のことが
書いてあって、何だかわかんないまま面倒くさいので隣の車両に乗った。
そういえば一両目は電源を切らないといけないと聞いたことがある気がする。
乗った車両では、平然と携帯をいじってる人が何人もいる。
僕は携帯電話の電子音が大嫌いで、聞きたくないので常にマナーモード。
たぶんこれなら問題ないんでしょ。
こんなに大勢の知らない人達の中にほうり込まれたのもひさしぶり。
それにしても人っていろんな顔があるもんだ。
大阪へ出てみたら、なんかパチンコ玉みたいに人がジャラジャラ歩いてる。
おんなじ方向に向かって歩いてるのを見てたら気持ち悪くなった。
遠い昔、こういうのが耐えられなくて会社を辞めたことを思いだした。
フツーに梅田を歩くのも最後がいつだったか全く思い出せない。
以前は通れたはずの通路が通れなかったり、
西梅田から地下鉄のはずが一瞬迷って阪神電車の切符を買いそうになってみたり。
なかなかの冒険でしたよ。
帰りは面倒なので、肥後橋から梅田まで歩いた。
地下道もうっとうしいので通らない。
で、今日も同じ。
もう地下鉄には乗らなかった。
ただ、荷物が常識を超えた重量だったので、またヒザをやっちゃったよ。
帰りは堂島のジュンク堂に寄る。
最近ブックオフに馴染んでる僕にとっては、千数百円の本3冊は出費だ。
丸ビルのパン・カンテでパンを衝動買いした。
でもあそこのパンは美味いね。
えーと、なーにが書きたかったんでショーか。

あ、ロンタンの僕の出演が決まってる29日と6月1日は、
両方ともキャンセル待ち状態になっちゃったらしい。
なんだかすごいけど、とりあえず
人のいない客席に向かって演奏するのだけはないということね。

ありがたや。


2007.04.24

今日は久しぶりに誠ちゃんに会った。
というか、ヤボ用で彼がウチに来た。
ま、ヤボ用は置いといて、
3月29日と31日のロンタンのステージを録音したMDを貸してくれた。
それは僕のザ・トリッパーとしての最後の仕事の記録だ。
車で出掛けたので、ちょっとかけてみる。
意外といい演奏でちょっとびっくり。
確かにウイークポイントはあるし、こなれてもいないが、
ハニービーとかとは違う良さがある。
たぶんこれは、いい演奏をしたいという
メンバー全員の気持ちが生み出すものだ。
テクニックや知識や方法論も時には有効だが、
気持ちというのは、時にそんなもの全てをふっとばす。
1+1+1+1が4にもならないときもあるが、
気持ちが合わさると5や6どころか8にも10にもなるのだ。
そういうときの音楽は楽しい。
ほんとに。
ただ、いつもそうじゃないから、そういうときがいいんやけどね。

ヘッドを張り替えたばかりのスネアドラムは、
誰か他人がたたいてるかのような音を鳴らしていた。
「マッチボックス」のリズムが、
どういうわけかシカゴのブルースバンドみたいで不思議だった。
自分で演奏してるのに、聴いたことのない音楽みたいだった。
ずいぶん遠いことのようにも思えたな。


2007.04.20

外食したら、傘を盗られた。
別に高価でもないし気に入ってもないけど、
やっぱりこういうのっていい気分じゃない。
2年ほど(たぶん)使ってきた傘が、
今どこでどんなふうに扱われてるのかと思うとね。

昨日の朝やはり歩きながら本を読んでいたら、
どうしても本に直射日光があたって、まぶしくて読めない、
という状態になって、こういうときには中断するものだ、
と顔を上げたら、何度も前を通っていたはずのあるマンションが、
非常に変わった面白い形をしていることに気付いた。
たまには周りを見てみるものだ。
その道は川沿いで、車が入れなくなっているので歩きやすい。
川は両側を石垣で固められており、
石垣には降りるための階段まで作られていて、
下は中央を水が流れるのみで河川敷には草が生える。
川をのぞくと役所の土木課かなにからしき人が、
落ちていた大きなボールをふたつ拾い上げていた。
犬と散歩をしている女性もいる。
日ざしが強くて刺激に感じた。
時間を確認するためにケイタイを開いたが、
周りが明るすぎるのでよく見えない。
外で本を読むのはきっと目によくないのだと思う。

豊中には田んぼがもうないのでは、という話を聞いたので、
実は歩きながら田んぼを探している。
以前から知っていた場所がひとつ。
最近見つけたのがひとつ。
そして今朝見つけたのがひとつ。
たいして大きくもないのが現時点で三つだけ。
そしてそのうちひとつは、
既に宅地として利用されることが決まっているらしい。
引っ越してきたばかりの13年ほど前には明らかにもっとあった。
まわりに田んぼをする人がいなくなって自分だけでやるとなると、
経費もかかるだろうし、もちろん農協なんかない。
これって想像を絶することなのかも知れないな。
と、実家が農家の僕は思ったりする。
僕なんかは実家の田んぼのおかげで、19歳で家を出てから今まで、
自分の金で米を買ったことが一度しかない。
僕がやってることなんて、
田植えと稲刈りだけ手伝って、あとは祭で神輿をかつぐだけ。
でも最後に生き残るのは金じゃなくて、食い物持ってる人間よ。
これは間違いないね。


2007.04.18

どこかの市長が撃たれて亡くなったって。
暴力にはやっぱりかなわない。
だからダメなんやけど。
撃った人は六十何歳とか。
結局人間なんて年齢で成熟するものではないという証明か。
そうはいってもちゃんとした年のとり方をしたら、
やはり若者には絶対ないものを得られるというのは本当だ。
友人のK氏(名前書いてもええんやけど了解とってないからね)は、
「若いときは“40歳になったときに20歳の身体”してたら
 カッコええと思てたけど、ほんまは
 “40歳で中身が100歳”の方がええに決まってる」
と言ってた。
そらそうや。
「おっさんが一番やねん」
結論出た。
でもよく「若いもんには負けん」とか言う人いるけど、
若いもんに負けるなんて考えたことない。
体力以外には負ける理由がないし、もし負けたとしても、
それは年齢が原因じゃない。
と、こんなこと書いてるというのもずいぶん子供やなあと、
自分で思うわけですがね。


2007.04.17

疲れた。
なんかわからんけど忙しい。
僕の要領が悪いだけかも知れんが、
だいたい何でも早いことは苦手なんやから、
お手柔らかにしていただきたい。
なんやかやと話は舞い込むし、予定は少しずつ埋まるが、
まだ形になったものはなんもない。

ここんとこ週に2日くらいしか歩けてない。
暖かくなってくると汗をかくし日に焼けるからやだ。
あ、履き慣れたはずの靴で靴擦れが出来た。
なにそれ。


2007.04.09

ロンドンタウンから引き揚げて、
私物を全部持って帰って一週間と少しか。
正直、多少の心境の変化や虚脱感みたいなものがあるかもと
予想してたが、全くない。
なあーんもない。
自分でも不思議だ。
ただ、今はロンタンのステージに上がっていたときよりはるかに忙しい。
そういうことも関係はあるのかも知れない、が、
まあ、僕ってこういうヤツだから。

バンドを抜けると決まってから、周りでいろんな動きがあった。
新しく知りあった人もいるし、距離が近づいた人もいる。
これも決められた巡り合わせなのかも知れないね。
本当にいい関係というのは、環境の変化に左右されない。
僕にとっての宝は、やはり人と時間だな。
ただ一番印象深かったのは、
コンちゃんやシューヘイが、直接連絡をくれたこと。
あと、シゲちゃんが最後のステージを観に来てくれたこと。
これがこの何年か(何年なのかわかんないや)やって来たことで
得たものだとしたら、僕にとっては充分だ。
彼らは僕がこれまでやってきたことに価値を見いだしてくれた。
彼らとの関係がもたらすものは現時点では測れないほど大きいと思う。
いや、知りあえただけでも報われたと思える。
僕自身もより成長しないとね。

昨日の夕方、急に痛くなった左ヒザは、
昔からたまに痛むことのある古傷みたいなものだった。
でも、普通に歩くのが辛いなんて今までなかったのでちょいびびる。
それが今日の夜になって、また急に治った。
僕のヒザではいったい何が行われているのでしょうか?


2007.04.07

昨日はベルギー王立美術館展のレセプション。
例によってお話がひととおり済むのをひたすら待って、
というよりほとんど聞こえてなかったけど、
話がひとつ終わるごとにその気配が伝わると、
ほとんどの人がとりあえず拍手するのが笑える。
僕はそんな気持ちの入らない拍手なんてしないけど。
それにしてもものすごい人で海なら芋を洗うとか表現するのだろう。
ちょっと招待し過ぎだと思う。
かといって自分が来られなくなったら悲しいが。

あまりにも人が多いので、少し人の山が収まってから展示室に入ったが、
それでも人を避けながらでないと観えない。
子どもの頃から何とも表現しかねる感じで好きだったブリューゲル。
僕には父でも息子でもどっちでもいい。
とにかく楽しげでシュールなのがいい。
ルーベンスの肌も好きだ。
ものすごいオッサンが生まれたての赤ん坊みたいなツルツルの肌をしてる。
今回は少し落ち着いて観ようとしたので、
いつもよりいろんなことに気がついてなかなか面白かった。
とにかくやはりこんなところに展示されている作品の作者の感覚って、
とてつもなく鋭くて深い。
そんな感じ。
そこへ至るのに、いったい何が必要なのか、それさえわかんない。
でも、わかんなくても面白い。
そうなんよ。
そうなんよね。

それはそうと、絵を観てたら新聞社の人に呼び止められて、
写真のモデルを頼まれた。
モデルというよりエキストラか。
わざわざ指定された絵の前まで行ってポーズまでとって、
髪が顔にかかってるとか言われて髪をかき上げたりもして、
意外に時間もかかって疲れもしたのに、
今朝の新聞を見たら別の写真が使われてた。
なんなんすか。

今日なのか、昨日だったのか知らない。
ハニービーが一日だけロンタンでステージを務めることが発表された。
早くも予約が殺到している様子があちこちから伝わってくる。
ただこの料金システムでは、ちょっとお客さんたち可哀想。
みんなが気持ち良く終われるように段取りして欲しかったねえ。
とはいえ動き出してしまった。
僕らとしては、
お客さんたちに「満足」と言ってもらえるようにやるしかないわけで。
でも今までのステージは、お客さんにまた来てもらうためにやってたけど、
今回だけは、これで最後とわかっているだけに少々意味が違ってくる。
どんなもんなのかはその時にならないとわかんないな、きっと。


2007.04.04

ロダン展のレセプションに行った。
というよりレセプションの時間に行っただけだが。
挨拶なんて退屈で聞いてられないからね。
ただ友人が司会をしてたんで、その姿だけは確認した。
こう言ったら申し訳ないけど、招待客って
かなりお年の方ばっかりがひしめき合っており、
いわゆる加齢臭がむお〜と漂ってて、
挙げ句に仁丹の臭いまでしてきて耐え難く、
少し離れた場所に移動してやり過ごした。
臭いに敏感だと困ることがある。
しかし明日は我が身かな。
でも仁丹は食べないな。

ロダンはやっぱりすごい。
彫刻だから当たり前かも知れんけど、
どの角度から見ても全くスキがない。
でもロダン自身が「この作品はこの角度だ」と思うアングルが
あるんではないかなどと考えながら観てると、
やはり何十点もの作品を一気に観るなんて土台無理な話だと確信する。
一点ずつ持って帰って気が向いたら観たりしながら、
二ヵ月くらいたったら別の作品と入れ替えて……、
そんなことをしてみたいもんだ。
とにかく彫刻を観るのは、どうしたって絵画よりは大変で疲れちゃう。
実はロダンってクロッキーにかなりいいモノがあるが、
今展の素描はイマイチだった。
ぐったりしながらサービスのクッキーと紅茶をすすった。

あー、僕、3月31日でロンドンタウン出演を終了した。
だからここに何らかの記録を残すべきなんだろうけど思いつかない。
何も言葉が出てこない。
書くことが何もないはずもないのに不思議だが、
きっと僕はこの結果に満足してしまったんでしょう。
それがプラスでもマイナスでも書かずにおれないモノがあると思うが、
今の僕は±0のようで、それが僕の中では形を成さない。
既に過去となったことを思い出してる暇もないしね。
僕が全ての予定を終了した頃ロンタンが二ヵ月後に閉店すると発表した。
さらに店も過去になろうとしている。
しかしそれでも全てのことはあるべき方向に向かっているはずで、
未来はいつでも期待すべき楽しみなモノであり続けることに変わりはない。

皆さん、これまで本当にありがとう。
皆さんのおかげで僕はまた少し成長することが出来ました。
今僕の手元に残ったのは素晴らしい人達との繋がり。
社交性に欠ける僕がこれを獲得するには無限の必然を要したはずで、
とにかく自分が恵まれていることだけは確信出来る。
あ、それと素晴らしい衣装が一着。
見た目には分からない労力と気持ちの結晶。
経験は過去になったがそれは未来に大きな影響を及ぼすはず。
誰の未来も輝いているし、全ては未来のためにある。
安っぽい感動物語に浸るのは罪悪だと思っている。
芸術、つまり真に人であることの証明は、もっと高い所にある。
今をリアルに生きなくてはね。


トップページへ戻る
タクトさん宛のメール
プロフィール
2009年の日記
1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月
2008年の日記
1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
2007年の日記
1月2月3月/4月/5月6月7月8月9月10月11月12月
2006年の日記
5月6月7月8月9月10月11月12月

Copyright (C) 2006-2007 Morita Takto. All rights reserved.